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地域の口腔がんを考えるシンポジウム

衛生士 瀬見です

先日、地域の口腔がんを考えるシンポジウムへ

衛生士 森 小澤と参加してきました。

口の中にできるがんである「口腔がん」の日本における死亡率はがん全28位中で「46.1%(第10位)」に位置しておりなんと米国(19.1%)の2.5倍以上の死亡率なのです。

日本は先進国の中で唯一、死亡率が増加している国だそうです。

座長公演では

静岡市立病院 口腔外科

主任科長 長谷川 和樹 先生

「静岡県の口腔がんの実態」

2013年のがん登録データからみた静岡県における口腔がんの現状では、総数323症例中、舌142人・軟口蓋49人・下顎歯肉35人と舌にできるがんが一番多いという結果でした。

口腔がんは早期に発見できるかが重要です。初期の段階で発見できれば簡単な治療で済みますが、発見が遅れてしまうと体への負担が大きくなります。

長谷川先生は口腔内を隅々までよく観察することが重要だとお話されていました。

基調講演では

東京歯科大学 口腔顎顔面外科学講座

主任教授 柴原 孝彦 先生

「なぜ、今、口腔がん検診なのか?」

以前まで口腔がんは他のがんと同じく高齢者に好発し、特に60歳以降の男性に多いといわれてきました。

口腔がんの要因が食生活、酒、たばこの習慣、口腔環境の劣化そしてストレスなどが挙げられ男性に多い理由と考えられてきました。

それから約30年以上経過し、社会は西洋化し、口腔がんの様子も大きく変化してきており、最近の報告では女性の罹患者数が増え、男女比は1.6:1とする報告が多くあるそうです。

明らかに増加傾向にあり、若年化していることが明らかになってきています。

定期的に検査をし、わずかな変化を見逃さないことで、口腔がんの早期発見と治療を実現します。

この現状を重く受けとめ、今回学んだことを日々の診療に活かしていきたいと思います。